母材に隙間がある場合の溶接について
レーザー溶接では、母材同士に隙間があるとレーザーが隙間を通り抜けてしまい溶接できません。
弊社製品SLW1500/SLW2000では、スイング機能・ウォブリング機能を搭載しておりますので、ワイヤーを供給しない場合でも溶接が可能となります。
今回は、SLW1500を使用しワイヤーを供給しない場合の検証結果をご紹介します。
SLW1500による検証結果
素材は鉄を使用し、以下のパラメータにて検証を行いました。
通常では25mm/secほどで溶接を行いますが、今回は5mm/secほどの速度で溶接を行いました。
隙間 | パワー | デューティー比 | 照射幅 |
---|---|---|---|
0.3mm, 0.5mm | 60% | 100% | 3mm |
0.9mm | 85% | 100% | 3mm |
母材板厚2mm、隙間0.3mmの場合 溶接自体は可能です。一部裏波が出ていない箇所があります。
母材板厚2mm、隙間0.5mmの場合 表面にアンダーカットが発生している箇所があり、裏面も溶け込みが均一ではありません。
板厚を3mmに変更し隙間0.9mm 全体的にアンダーカットが発生しています。
まとめ
トーチを引く速度を通常より遅くすることで、隙間がある場合でも溶接できました。 実際にはワイヤーを使用していただくことで、欠陥のない溶接が可能となります。