加工エリアの違いによる加工への影響について
加工エリアのサイズはレンズの種類によって決定しますが、このレンズを変えることによって、加工エリアだけではなく、加工の精度や加工の濃さ、加工対象物の高さの上限にも影響があります。
加工の精度について
加工エリアが大きくなるに連れ、レンズのスポット径(焦点でのレーザーの細さ)が太くなっていきます。スポット径が太くなると、レーザーの照射点が大きくなってしまうため、細かい加工(写真や小さい文字)をした際に、荒く見えてしまう場合があります。
加工の濃さ(深さ)について
加工エリアが大きくなるに連れ、レンズと素材の間隔を広く取らなければなりません。すると、レーザーが素材に到達する前に減衰してしまい、加工エリアが広いほうが加工結果が薄くなる傾向があります。
また、すべてのレンズの特性上、加工エリアの中心と端でも加工の濃さが異なりますが、加工エリアが大きいほどその差が顕著に現れます。
加工対象物の高さの上限
加工エリアが大きくなるに連れ、レンズと素材の間隔を広く取らなければならないため、加工対象物の高さの上限が低くなります。そのため、加工エリアが広いと素材によっては回転軸(チャックタイプ・プットタイプ)の使用ができません。回転軸を使用する場合は加工エリア110×110mmを推奨します。
加工エリア | 加工対象物の高さの上限 |
110×110mm | 0-375mm |
200×200mm | 0-240mm |
300×300mm | 0-120mm |
レンズの選択について
以上のことから、加工エリアは「大は小を兼ねる」というわけではありません。加工データの大きさによってレンズの変更をおすすめします。
110×110 Fθレンズ:8,800円(税込)
200×200 Fθレンズ:30,800円(税込)
300×300 Fθレンズ:52,800円(税込)