HL650R ギアによる加工結果の違い
HL650RはX軸のギアを刻印用と標準、切断用の3つを用意しています。ギアによって加工結果に差がでてくるため、どのギアがどういった加工に適しているか解説します。※すべてのギアは製品に付属しています。お客様にて交換可能です。※HL650は標準ギアのみ付属。
刻印加工における違い
切断用ギアは速い速度で刻印加工を行うと加工がぶれてしまい綺麗に加工ができません。そのため、加工スピードと加速度を下げて加工をする必要があります。 下記の写真はそれぞれのギアで刻印加工をした結果になります。仕上がりはほぼ同じになりますが、加工時間は刻印ギアが最速で切断ギアは最も遅いです。スピードは、それぞれのギアで綺麗に刻印ができる最高スピードとなります。 ※45×45mmの写真データ
ギア | スピード(mm/min) | 加速度(mm/sec²) | 加工時間 |
---|---|---|---|
刻印用ギア | 90000 | 50000 | 2:20 |
標準ギア | 72000 | 50000 | 2:25 |
切断用ギア | 48000 | 20000 | 2:55 |
▲切断用ギアで加速度50000で加工した場合。加工がぶれてしまいます。
また、データが大きくなるほど加工時間に差がでます。300×300mmの加工を行うと、刻印用ギアは13分、標準ギアは約15分、切断用ギアは約21分の加工時間となります。
切断加工における違い
多くの素材ではギアによる切断の違いはあまりありません。ただ、アクリルを切断する場合は切断用ギアをおすすめします。アクリルを切断すると切断面にスジが入ることがあり、このスジは刻印用ギアや標準ギアに比べ切断用ギアのほうが入りにくいです。特にレーザーヘッドが斜めに動く加工の場合はスジが目立ちます。
▲三角形の切断。赤線のようなスジが入ってしまうことがあります。
刻印は刻印用ギアで、アクリルの切断は切断用ギアで、バランスよく加工を行いたい場合は標準ギアを使用してください。