2023年05月19日

UVレーザーマーカーで加工可能なガラスの種類を検証しました!

皆さんこんにちは。
UVレーザーを搭載したレーザーマーカー「LM110U」は樹脂や金属、革、紙等の他、ガラスにも刻印可能な機種となっています。ただし、ガラスにもいくつか種類があり、LM110Uでは加工ができない種類のガラスもあります。

今回は3種類のガラスの加工検証を行いました。ぜひ参考にしてみてください。

ガラスの種類

今回加工を行ったのはソーダガラス、強化ガラス、石英ガラスの3種類になります。
それぞれのガラスの特徴について記載します。

ソーダガラス

最も一般的なガラスであり、多く製造されています。
その為安価で手に入りやすいガラスですが、耐熱温度が低く、不純物が多いため透明度が低いガラスと言えます。

強化ガラス

ソーダガラスに熱処理を加え、急激に冷却したガラスです。熱や衝撃に強く、ソーダガラスに比べ約3~5倍程の強度があります。

石英ガラス

珪素を原料とするガラスになります。他のガラスは様々な成分からできていますが、このガラスはほぼ珪素のみからできています。
その為不純物を含まない、透明度が非常に高いガラスになります。

実際にガラスを加工しました

加工データはsvg形式のロゴデータ、サイズは約50×10mmです。
写真を撮影する際は、加工結果が見えやすいよう下に黒い紙を敷いています。

ちなみに、LM110Uは他のレーザーマーカーと違い、加工範囲を確認するライトが青色となっています。その為、加工素材によってはライトが非常に見えにくくなってしまうため、素材の上に白い紙などを載せて位置を確認してください。

加工位置確認

ソーダガラス

マニュアルや動画で公開しているパラメータで問題なく加工できました。
※素材の裏面に加工されてしまう場合は焦点を少しずらして加工してみてください

パラメータ設定

スピード:200mm/sec
周波数:20kHz
パルス幅:32ns
ハッチング間隔:0.02mm

ソーダガラスの加工結果

強化ガラス

加工自体はソーダガラスと同じ設定で可能でしたが、しばらくすると急にガラスが割れてしまいました。強化ガラスの特性上、少しでも加工をすると割れてしまう可能性があります。
強化ガラスは加工をお勧めしない素材となります。

強化ガラスの加工結果

石英ガラス

同じパラメータ・焦点で何度か加工を行っても、加工が出来る部分とできない部分、表面に刻印される部分と裏面に加工される部分があり、結果が安定しませんでした。また、ひび割れも発生しています。

パラメータ設定

スピード:200mm/sec
周波数:20kHz
パルス幅:32ns
ハッチング間隔:0.02mm

石英ガラスの加工結果

おまけ:CO2レーザー搭載のLM140Rで石英ガラスを加工してみました

UVレーザーではなく、CO2レーザーを搭載した「LM140R」でも加工してみました。
刻印というよりは溶けたような見た目ですが、文字を読み取ることができます。

パラメータ設定

スピード:200mm/sec
パワー:20%
回数:5回
ハッチング間隔:0.05mm

石英ガラスの加工結果(CO2レーザー)

ソーダガラスは石英ガラスと違い、細かいひびが入ったような見た目です。パラメータ調整中に割れてしまいました。
ソーダガラスの加工結果(CO2レーザー)

まとめ

いかがでしょうか。
今回は3種類のガラスで加工を行いましたが、ガラスには多くの種類が存在します。
お持ちのガラスが別の種類である場合や、そもそも種類が分からない場合など、是非無料体験サービスで加工結果をご確認いただければと思います。

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